今回は感動ゲームベスト5の1つとして、テイルズオブジアビスを語っていこうと思います。
2005年に発売された、テイルズ10周年記念作品。
ぶっちゃけ私は、キャラクターデザインは、いのまたむつみさんが好きだったんですよ。
なので、もうひとりのテイルズのキャラデザである、藤島康介さんがキャラクターデザインをしているというだけで…

しかしそんなの食わず嫌いでした。
プレイしてみると、テイルズオブシリーズの中で一番大好きな作品になりました!
とにかく展開が目を引くものばかり。
悲しみと感動が混じった、生きることを考えさせられるとても良作です!
このテイルズオブジアビスの、好きなシーンベスト5を語っていきます!
※当然のごとくネタバレ満載です!
◆◇◆ もくじ ◆◇◆
5位:「…みんな。俺に命をください。俺も…俺も消えるからっ!」
障気を消すため、レプリカの命を使って障気を消す問題に直面したルークたち。
そんな大量のレプリカと一緒に「心中してやる!」とアッシュが行動に出るんですけれども…
ルークがそれを止めるんですよね。
オリジナルのルークが残った方がいい、と。
この時のルークの心の声ががすごいんですよ。
…死にたくない。死にたくない。死にたくない!
俺は…ここにいたい!
誰のためでもない……
俺は生きていたいんだよっ!
当たり前ですよ、誰でも死ぬのが怖い!!
少し卑屈になってしまったルークなんですけれども、ここばかり思いが爆発しました。

この中で、一番苦しんでいた仲間は…ティアだったでしょうね…。
逆に、思っちゃいけないのに、「アッシュが助かる」と一瞬でもナタリアは思ったんじゃないかな…。
大量に作られたレプリカたちの存在も、ただただ悲しすぎる。
っていうか、この世界全体が悲しすぎるんだよ!!
預言という存在で、何もかも狂ってしまった世界。
でも、現実世界でも、たまに思っちゃいますよね。
「未来のことがわかったら楽なのに…」って。
けど、あったらあったで、世界は大変なことになるんだな…
ということを示してくれたのが、このテイルズオブジアビスだったと思います。
4位:「今まで…ありがとう……僕の一番…大切な……」
イオンは、最後まで優しい存在でした。
自分を利用していたとアニスの事実に気付いたとしても…
アニスを責めることはなかった。
だからこそアニスは、また苦しんだんでしょうけど…。
そのアニスその心情分かっているからこそ、イオンは責めなかったんですよ。
しかも、最後の最後に「僕の大切な…」とか言っちゃうし…。

そして最後の力を振り絞って、ルークに向けた預言を伝えるんですよ。
けど、それはあくまで選択肢の1つ。
預言はあくまで可能性の1つで、未来は自分で決めてほしいと…。
もしかしたら、預言ではなく、イオンの願いだったのかもしれませんね。
さらに、消える寸前なのに、ティアの中に溜まった障気を吸い取るんですよ。
こんなのできませんよ、普通は!?
最後の最後まで、ルークたちの助けになりたいと自分にできることをするんですよ!!

外伝漫画を読む限り、オリジナルイオンはぶっちゃけ残虐な性格だったらしいですが…
なぜ、6番目のイオン様はこんなにも優しくなったのか…逆に不思議です。
環境がそうさせたのか…

そしてこの後のアニスも辛い。
アニスは、割と叩かれたりしていますけれども…私は大好きなキャラクターの1人なんですよ。
とてもたくましく生きてる姿が、健気じゃないですか。
優しい両親ですが、優しすぎて借金を負ってしまうダメな両親でもある(笑)
でも、そんなダメ親でも捨てられない。
ってことで、モースに弱みを握られてアニスが動き出すんですよ。
健気じゃないですか?両親のために頑張るなんて。
玉の輿に乗るために、男に好かれる努力を惜しまないんですから。
何もせずに「男が私を見る目がないのね!」とか言う女よりも、努力家ですよ。
両親に対しても、どうしても見捨てられなかったとか言っちゃってますけど…
言葉でも言っていたけど、本当に両親が大好きなんですよ、この子は。
じゃなきゃとっくに見捨ててますよ。
最後にイオンのために涙を流したのは…イオンのことが大好きだったから。
裏切ってしまったことに対して、罪悪感を感じたから。
そんなアニスに対して、ルークが優しく偉かったなと言ってくれたところが、よかった。
ルークも辛い生い立ちで生きているからこそ、アニスの辛さがわかる。
傷を負った者同士は、互いに助け合えるんですよ。
間違えた選択をなかったことにせず、受け入れて前に進めるんです。

3位:「これからの俺を見ていてくれ、ティア」
ルークの長い髪をバッサリと切るシーン。
今までわがまま放題のお坊ちゃんだったんですけれども、そんなおぼっちゃな自分と決別するシーン。
ルークがわがままになったのは、色々な複雑な事情があるんですけれども…
その孤独感を利用され、信頼していたヴァン師匠にアクゼリュスを滅ぼさせる一端を担わせる…
という惨事を起こしてしまうルーク。
名言「俺は悪くねぇ!はよく聞くと思いますけれども、あのセリフも正直つらいですよね。
ルークの悪い部分が目立ってしまいますが、ルークだって被害者なんです。
自分が唯一信頼していた先生に裏切られて、そして大量の人の命を自分の力で葬ってしまった…という事実。
やってしまったことはやってしまったのですが、ルーク自身がまず大混乱していた状態です。
しかも、この時ルークは正直まだ7歳児だったんですよ。
そんな7年しか生きていない少年に、この事実は重すぎる…。
姿が大きいだけであって、本当は7年しか生きてないのに…。
悪い大人(ヴァン)にいいように利用させてしまって…。
みんなこの事実を知らないから、仕方ないんですけれども。
私は見ていて、ただ悲しいと思っていました。
7歳児の事実を知らない1週目の時でも。
というのも、ここに至るまでルークのわがまま度がかなりアップしていたんですけれども…
その姿を見るたびに、何か痛々しかったんですよね。ルーク焦ってるなって。

そんなルークが、まさか自分がレプリカだったなんて…。
アクゼリュスの事件でもショックだったのに…
自分がコピー人間、レプリカなんて悲しすぎるよ…。
しかし、その行動を反省して行動していくんですもん。
ルークは強い子だなと思ったんです。
ここでショックでふてくされて、ただただへこむという選択肢もあったはずなのに。
ルークはそれを選ばず、変わる決意をしたんですよ。
偉いなって思った。
それこそ、たった7歳でこの決意ですよ?ルーク将来有望株じゃないかってね。

ここからちょっと卑屈になってしまうけれども、ルークの成長劇が始まるんですよね。
俺は、自分の居場所を……自分で作ってみせる!
って言葉を言えた時は、まじで感動しました。
ルークは、ほんとうの意味で、どんな人よりも抜きん出て強い子だと思います!
2位:「ここからなら、ホドを見渡せる……それに、約束してたからな」
エンディングはとても切ない結果なので、賛否両論ですが…
私は良かったと思います!
この後、ティアとナタリアが、ルーク?の扱いをどうするのか、ちょっと気になるんですけれども…。
だから続編は、ぶっちゃけ出てほしくない(笑)
キレイに終わったエンディングって、ありますよね。悲しい意味も込めて。

続編ってコケる可能性が高いんだよね
今作のラスボスは、ティア兄なんですけれども…
ヴァンも含めて、敵側の六神将もみんな切ない人たちなんですよね。完全な悪役なんていない。
ヴァンも、自分の国を滅ぼされた復讐みたいな感じだったんですよね…。
そういう意味では、倒すのがとても切ないけど…放っておいたら復讐劇で世界が滅んじゃいますしね(汗)
ティアとルークを入れた場合のラスボス戦は、とても神がかってるんですよね。
ピアノで、大譜歌が完成して…ものすごく荘厳になるんですよ。
ヴァンとティアが、スローモーションで静かに語り合うシーンが、また神演出。

最初から最後まで、ティアは強い女性でした。
しかし最後の最後で、ルーク?復活の時に…涙を流すんですよね。
この涙がとても美しくて。
ティアの言葉で
私は泣かないわ。泣いても何も変わらない。
感情を律することが出来なければ、兵士として失格よ
といった台詞がありました。
これは自分に対しての戒めだったんだろうなと…。本当は苦しかっただろうなと…。

今まで、強くて、我慢していた女性が…ふと涙を流す瞬間ってとても美しいですよね。
ジェイドも、普段はかなり飄々とした食えない性格だったんですけれども…
この時の最後だけは、ふっと優しい顔を見せていましたからね。

切ないながらも、記憶に残る良いエンディングでした。
1位:「あとは…頼む」
ラストダンジョンでの、ルーク vs アッシュの決闘シーン。

落とし穴の罠にかかった、ルークとアッシュ。
脱出するための扉を起動させるには、1人が残って力を注がないといけない。
その役目にどちらかが残るか?と言った決闘なんですけれども…。
ぶっちゃけこの決闘、己の存在をかけた戦いみたいな感じだったんですよね。
「どちらがルークなのか?」と動機としては「小さい感じ」と思うかもしれないんですけども…
アッシュも言っていたけど、理屈じゃなくて。
今までのルークたちの戦いの日々を見てきたプレイヤーならわかるだろうけど、自分は自分だという証明をする戦いなんですよね。
とにかく、この時の演出が秀逸で。
戦闘が入ると、テーマソングのカルマが流れてくるんですよ!!
オーケストラバージョンで、荘厳な感じで!

待ってました!みたいなね!
この演出は、本当に神ががってた。
カルマというテーマソングも、また素晴らしいんですよ!
歌詞がこのアビスの世界をとても理解してくれている!
一つ一つの言葉が、ルーク達の世界を彩っているんですよ!!

結局、アッシュが負けて残ることになるんですけれども…
そのアッシュの最後が…また悲しいんですよ…
ムービーで、儚く美しく描かれているし…(アニメーター、絶対に気合を入れて描いてる)
これまたアッシュの生い立ちが悲しすぎるんですよ…。
みんな犠牲者なんですよね、この物語の多くの登場人物って。
ただただ悲しくて、儚げで、それでもたくましく、強くて美しい。
アビスとは、そんな作品。
テイルズシリーズって、大体何らかの大きな事件があっても、割と明るい系が多いんですけれども…
アビスは、全体的な雰囲気が重い。

終わりに
以上で、アビスの心に残ったベストシーン5を語って行きました。
こうやってみてみると、命のやり取りがほとんど関わっていますね。
それほど、アビスは命について語った重いテーマだったんだと思います。
でもその重いテーマだからこそ、感動を呼ぶんですよね。
テイルズシリーズでの今まで、大好きな作品です!

良い作品を遊んだ後は、とても喪失感に見舞われますが…
それもまた、いい喪失感なんだろうなと思います。
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